うつしき

うつしき

西別府久幸作品展を終えて

うつしきでの初めての企画展でもある西別府久幸作品展。

9日間という短い期間でしたが自分たちが想像していたよりもたくさんの方にご来展頂きとても嬉しく思います。

展示を終えてすぐ次へといきたいところだが、展示を終えて自分が感じた言葉をここに残しておきたい。

初めての展示を西別府氏にお願いしたのはうつしきをオープンする前から考えていたことでもある。

勿論、専門学校の後輩で頼みやすいというのはあるけれど、そうではなく純粋に彼の作品が好きということが一番の理由だ。

彼ほど楽しそうに植物に接している人を僕は知らない。

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このとてつもなく巨大な”恐竜のすみか”という作品。

一緒に山に材料を探しに行き、両手いっぱいに抱えて持ってきた蔦などがまさかこんな風になるなんて想像もつかない。

いつも犬の散歩コースの山道で見てきたはずの蔦などの植物。

それが西別府氏の眼にはこういう風に映っていたのだ。

近所のおばあちゃんが遊びに来て「これうちにも生えとうやつ、こんなになるならうちのもやって欲しい!」と言っていたのがすごく印象的でした。

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そして個人的に西別府氏の作品の中でも好きなこの”森の精霊”シリーズ。

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すごく可愛らしい。

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西別府氏の創るオブジェたちは空想的なモノが多い中、その見た目や表情が可愛らしくも甘くないのが個人的に最高である。

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ユーカリの葉を一枚一枚貼りあわせて出来た一枚の絵。

色のグラデーションが時の層となっている。

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本物の鳥も間違えてしまうようなオブジェや、

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観たことのない珍しい種子などを集めた”森の標本”

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西別府氏の嗅覚によって見つけられたその辺に生えている植物が作品へと昇華する。

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今回の展示を誰に一番見せたいかの問いに対し、東京の青山で一緒にお店を営んでいるはいいろオオカミの佐藤さんに観てもらいたいと言っていたのを聞いてなんだかすごく嬉しくなりました。

だから二人は一緒にお店をしているのだなと妙に腑に落ちたものです。

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この地球は大きく分けて生物、鉱物、植物に三分類される。

自分は鉱物を用いて作品を作っていて、彼は植物を用いて作品を作っている。

彼がディスプレイをしている時に植物ってライブなんですよねって言っていたことが今でもすごく引っかかっている。

そんな彼を観て、自分は植物も大好きだけどやっぱり鉱物が好きなんだなとも再認識出来たのも面白かったりするのです。

今回の展示で一番得るものが大きかったのは自分だと豪語出来るぐらい。

来年はまた違う試みを西別府氏と考えているので楽しみにしておいてください。

木曜日からまた常設になります。

素晴らしい作品が届いているのでそれもまた紹介するのが楽しみだったりします。

改めて今回の展示にご来店頂いた方、ワークショップにご参加いただいたみなさまありがとうございます。

色々な出会いに感謝します。