今回も買付けの為はるばるインドまでいってきました。
まず福岡空港に着いて早々上海行きの飛行機がかなり遅れているというアナウンス。(原因はpm2.5などによる濃霧によるもの。)
上海からデリーまでの乗り継ぎ時間約4時間。
福岡から飛行機が飛んだのがフライトスケジュールの約3時間後となりこの時点で乗り継ぎはほぼアウト。
上海では次の乗り継ぎの対応のためかなり待つこととなり、結果翌日の上海からデリー行きの便が無いため2日間上海に足止めとのこと。
ホテルや食事などは航空会社が用意してくれるとのことだが今回2週間みっちりスケジュールを組んでいたので突如のことに少し戸惑うも、これは少し休めということなのか本を読んだり上海を散策していました。
中国はinstagramやfacebook、google、twitterなどのSNSが使用出来ないためネットから自然と距離を置けるのも良かったです。
さてようやくインド。この2日間分がより濃く反映されるように廻ってきます。
と思いきや上海空港に着くとオーバーブッキングのため待ちだと言われ、散々たらい回しの結果無事乗れることに。(ほんと良かった。。)
同じ境遇のインド人数人と共に笑顔でハイタッチ!。
こんなアクシデント込みの旅なのだ。
デリーには朝4時ごろの到着。
パハールガンジまで移動しホテルで仮眠。
飛行機移動の予定も狂ってしまい、トレインチケットも予約取れないため、深夜バスでジョードプル迄行くことに。
約12時間で着くと言われた移動は結果16時間ぐらい掛かる。(これがインド。)
最後の方はヘトヘトである。
そんな中4ヶ月振りのジョードプル。
ホテルに入り、軽めの昼食を済まし、いざ古道具探しが始まる。
移動続きでかなりクタクタだったが、古道具の山の中から宝探しの間は疲れを忘れられます。
いくつもある倉庫の中をひたすら歩き続け自分好みの一品を選んでいく。
いつまでも居られると思うくらい楽しい時間。
人にとってはガラクタの山。好きな人にとっては宝の山。
人に自分の好きを精一杯伝えていきたいからお店を始めたんだなとしみじみ思う。
夜はひたすら梱包作業。
そして翌朝にはバスで聖地プシュカルへ移動。(かなりハイペースな移動。)
今回で2度目のプシュカルではこのプシュカル湖の景色をもう一度観たいという思いと、自分の好きな古布(バンジャーラ刺繍)のコレクターがいるという情報を入手し再訪することに。
この場所には日常の中に祈りがある。
祈るという行為は精神的に豊かで観ていてとても美しい。
他者を気に掛ける余裕を感じる。
忙しい時など自分のことしか考えられなくなるもの。
その中をほんの少しでも人を気に掛ける余裕を持って生きていくこと。
そんなことを想う。
日常のほんの些細隙間に祈りを。
バンジャーラ刺繍に関しては博物館級の刺繍がずらりと並んでおり勉強と目の保養に。
これを当時作っていた人々のことを考えると本当に凄いとしか言い様がない。。
こういう技術、文化が発展する土壌がインドにはある。
そんなことを毎度思わされます。
そしてプシュカルでの滞在も早々に翌朝にはジャイプールに移動。
移動続きの毎日だったがようやくここからは作業に没頭していきます。
毎日毎日お店や工房を何軒も周る毎日。
ほんと一つ一つの出逢いに感謝である。
異国の地から来た自分に対してみんな家族のように接してくれる。
ほんとに頭が上がらない。
今回原石を研磨していく中でとてつも無く美しい表情に出逢えた。
石に内包する多様性、クオリティ共に申し分なく好みである。
この表情を出すためにある種引き寄せられた感じすらする。
作業と確認の毎日。
インドでの滞在は時間が限定されるため日本にいる時よりも忙しかったりする。
ひとつのモノが出来上がるまでの過程。
完成品ばかり見ているとすぐ見落としてしまう過程の重要性。
それを感じるだけで色々な角度からのモノの見方が始まる。
そして最終日前夜。
今回石屋ファミリーの結婚式のため噂に名高いインドの結婚式へ。
想像以上にすごい。一族総出のお祭り事。
たくさんの人が集まり賑わっている。
こんな場に参加できることが嬉しい。
インドは来る度に魅力の増す国である。
毎度来る時に思わされるのは外見より内面。
日本にいると周りの眼というのが意識していなくても無意識化に意識してしまう。
どれだけ外を着飾っていても内側が伴うことにより”人”としての魅力というのが増すもの。
いい意味で周囲を気にしない。
内と外の調和なんてことに気づけたのが今回の旅からの学びだったりもする。
翌朝受け取る荷物が届かず出発ぎりぎりになり、タクシーでデリー空港へ。
最後の最後までなにかしらあるのもインド。
こんな魅力溢れる国に次来るのは何時になるだろうか。
次回のブログでは今回の旅で製作してきたカバンのご紹介です。
“indigo gypsy bag”