毎年この時期になるとそわそわ。
以前花屋で勤めていた私は、5月といえば母の日で1か月くらい前から準備に追われていました。
花屋の仕事から離れてからも、
この日だけは助っ人としてお手伝いさせてもらって、
もう何度花屋としての母の日を過ごしたでしょう。
普段花を買うことをしないような人たちも扉をひらいてくれる日。
恥ずかしそうに相談してくれる男性や、
手に小銭をにぎりしめてやってきてくれるちいさなお客様。
慌ただしくも、たくさんの方たちのドラマチックな一瞬の時間に携われることが嬉しく、
それぞれの大切な想いに触れて胸が熱くなります。
あの人はやわらかな色味の合わせが好きだったな、
毎年歳の数だけカーネーションを贈る男の子は今年もお母さんを喜ばせられたかな。
一年に一度のことでも、印象深いそれぞれの贈り方に懐かしい顔が浮かびます。
暖かくなり、植物たちが生き生きとする時期。
うつしきでは今まで手を入れていなかった場所を整え、少しずつ新たな苗を植えました。
たくさんのベリーにレモンやプラム。ハーブもたっぷり。
まだまだちいさな苗木ですが、想像しただけで甘美な香りが漂ってきそうです。
今の私の楽しみはうつしきの庭の植物たちで花束をつくること。
皆さんに庭の恵みをいっぱいに集めた贈り物をお渡しできたらと思います。
今年の5月12日母の日は、うつしきみんなで大分のカテリーナの森へ。
16年続くsing bird concert
いままで花屋の仕事で行くことができなかったこのイベント。
最後となる今年、うつしきとして参加できることが嬉しくてなりません。
親愛なるたくさんの方の手で育まれた緑溢れるこの場所。
ぜひみなさん会いに来てくださいね。
小西紗生