うつしき

うつしき

自然に委ねる

明るく澄んだ陽射しに

雪がちらつく日々もいよいよ終わりかなと思ったのも束の間

今週には、また寒波がやって来るというこの頃。

先週は、ようやく外の自然に気持ちが向かい始め

梅の蕾は大きくなったかな?

そういえば大寒の頃に見つけた蕗の薹はどうしただろう?

緑から黄色へと変化した金柑の実は、もう食べられるかな?と庭へ出る余裕がでて来たところだったのに。

ですが、がっかりせず

寒い時にしかできないことを愉しみましょう!

 

私はというと、二月は糠漬けやお味噌など発酵食品の仕込みをじっくりと行なうことができました。

 

 

糠漬けもご縁があり、毎日かき混ぜる糠漬けとは違い

長期静置発酵をする縄文式の糠漬けを教えていただく機会に恵まれました。

そこで教えていただいたことの中に

“この世界にコントロールできることは何もない”

という言葉がありました。

 

目の前の自然とは常に変化していて、いつの間にか形を変えている。

それは誰かにコントロールされるものではなく

自然の流れの中で菌と菌が調和し合い循環していく発酵の世界でもある。

 

何か問題が起きた時、私達人間は

その問題をどうにかしようと手を出して、何かを足してみたり、引いてみたり

取り繕って、ぎくしゃくしたりするけれど

自然界とはその流れを信頼し任せておけば、自ずと変化して行くと言います。

 

それは、問題を見ないようにただ蓋をして置いておくということではなく

その問題に対して自分がどうだったら最高なのかという内側にあるエネルギーを

言葉や意図として出し切った上で、自然の中に委ねるということが大事なんだとか。

 

そういえば、最近”素晴らしい”という言葉の意味を改めて考えていて

「素」を晴らして”素晴らしい”となるんだ!ということにも繋がり

「素」であること、自分自身をもコントロールしようとせず

取り繕わないままである重要性を感じています。

 

どんなに長く感じる冬も

必ず終わりが来て、春がやって来る。

 

あの暖かな春を想像しながら

今という素晴らしい時間を味わいたいと思います。

 

今週も健やかな一週間を♡

 

田上真理子