うつしき

うつしき

食べる喜び

春分を迎え、福岡の地も本格的な春の始まりを感じた週末となりました

福岡に移住した頃、まだ2歳半だった息子も春分の日には、3年間お世話になった保育園の卒園式を迎えました

人生というひとつの物語の中で、新たな章が始まるような日々

この週末、夫は花月日の作品展としては一番短い二日間だけの展示会に挑み

私自身も、展示会に合わせて喫茶をするという

初めての経験させていただきました

やはり初めての経験から学ぶことは多いなぁと、つくづく感じます

 

 

喫茶をすることに至った経緯は、人生の中の様々な布石があったのですが

やってみて感じた喜びは想像以上で、この”喜び”って大事なことなんだと、ハッとする感覚がありました

 

自分自身が喜ぶということ

誰かが喜んでくれるということ

そのどちらも私の中では譲れないものなのだということを

改めて感じました

 

しかも「美味しい」って、感じる感覚って本当に凄い!

喫茶をしてみて一番に感じたことは

「美味しい」って誰かに言われることも

自分が「美味しい〜〜!」って感じることも同じように大きな喜びなんだということ

 

健康志向やダイエットという観点から

〇〇抜きや〇〇ダイエットが定期的にブームになりますが、結局のところ

何かを我慢するストレスが一番の不健康なのでは?と

うつしきでも話題になっていたところでした

普段やりがちなことで

「本当は、パンが食べたいけど

グルテンフリーが健康にいいからお米にしよう」とか

“甘いものが食べたいのに太るから我慢”というのは、思い込みや罪悪感といった「頭で考えた食事」であり

腹の底にある本当の欲求は、置き去りにしてしまうことになる

 

些細なことだけど、そんなことが続いたら

本当の欲求は満たされず、確かに健康的ではない

人間の三大欲求と言われるように、自分自身の欲求を満たしてあげることは

呼吸と同じくらい、生きるために必要なことだと気づかされます

 

 

実は最近、私の夫も無意識に我慢していた食べ物を解禁したりして 笑

やっぱりどんな食べ物であっても、罪悪感なく「美味しいね!」って言えることは

とても幸せなことだと思うのです

そして身近な人が「美味しいね」と言って喜ぶ姿が

どれほど自分のエネルギーとなっていたことか!

 

私たちは、せっかく食べて生きる肉体を与えられたのだから

思い込みや罪悪感に縛られない美味しさと喜びを感じていたいなと思った経験でした

 

まもなく新年度の始まりですが

美味しいものを食べて、あたたかな春を愉しみましょう〜!

 

 

田上真理子