うつしき

うつしき

学びの場 第五回目 [ TANE 太田 美沙 ]

私の学びは、身体に落とさないと、解らない。

 

言葉だけで解ったフリをしても、いざ!というときに、身についていないことが殆どだ。

痛い目をみないと、わからないことも沢山あった。

 

そう思うと、インドでの学びは私に合っている。

 

インドでの日々は、五感を使う。

レストランで仕込みに入らせてもらったとき、ホームステイ先のお母さんと食事を作るとき。

少しのマラヤーラム語やタミル語と拙い英語で会話しながらメモを残す。

 

香り、タイミング、少しの味見、音

感覚を研ぎ澄ませていないと、見逃してしまう。

頭でごちゃごちゃと考えるより、目の前で起こることをそのまま、身体に入れる。

人それぞれ言うことも違うし、レシピも違う。

そこから夫が選んで、TANEのレシピを作り上げていく。

 

 

今でも仕込み中に、インドの街角やキッチンの風景が浮かぶ。

感覚や湿度、匂い。

あの日々が、私たちを形作ってくれている。

 

また、精神面でも恩恵を受けている。

感情を出すのが上手なインド人たちのおかげで、佳い子で居なきゃと思って抑制していた感情がどんどん出てくる。

騙されては怒るし、抱き合って感謝するし、

祈る人々の姿を見ては、涙が出た。

自分のことを知っていく過程もまた学びであると教えてもらった。

 

では、学び続ける日常をどう作っていくか。

ついつい目標達成ばかりに向いてしまう意識を、過程におとして、日々こつこつ、在りたいと思う。

すぐ出ない結果や望まない結果に、落ち込んでしまうことも多いけれど、それもまた自分を知るための一歩だと思って、観察して過ぎ去るのを待つようにした。

 

学ぶことが楽しいときもあれば、義務のように感じていまい、逃げ出したくなることも、よく、ある。

そして、逃げた分のツケは、後からちゃんと絶妙なタイミングで回ってくる。

そうしたら、降伏という感覚に近いのか、覚悟を決めて学ぶ。

時期を待って用意してくれるような計らいに、初めから決まっていたのかな、とさえ思う。

面白いものだ。

 

そう繰り返す日々の中で、今どう思っている?と振り返り、自分に聞いてみる。

そのときの気持ちを受け入れて、選択し、掴みにいきながら、目の前に来たものを有り難くいただきたい。

 

今回の学びの場では、輝く皆さんにパワーをいただいた。

アレルギーを持つ方の為、家族が体調崩したときの為、お母さんたちの学ぶベースには愛と好奇心があった。

子どもたちの真っ直ぐな質問もとても嬉しかったな。

 

皆さんの学びを求める姿は美しかった。

私も多くの学びをいただきました。

来てくださって、本当にありがとうございました。

早速お店に来てくださったり、作ったよ、と連絡いただいたり。

こうして繋がるご縁がとても有難いです。

 

人の数ほど学びがあります。

同じタイミングでこの星にいる皆さんと、これかも色んな学びを共有していけることを楽しみにしています。

 

学びの場 第五回目 ◯親子の部
インドのお菓子ラドゥとダールカリー作り
(お食事•スパイスのお土産付)

日程 
2022年9月4日(日)
TANE
私たちは食べたもので出来ています。 食べものは、身体をつくるだけでなく、心の栄養にもなると思っています。食べることで身体を整える。 身体が整うと、なんだか心まで整うような、そんな食事を提供できたらと思っています。身体や自然に負担になることなく、身体と心に滋養のある食事やひとときになるように、心を込めて作っています。

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