うつしき

うつしき

追想する東南アジアの記憶

うつしきにて、先週土曜日から始まっています えみおわす展。

 

本日3日目を迎えました。

 

初日、私は在店できず残念でしたが
2日目の昨日は、おひとりおひとりが丁寧に何度もえみおわすの衣服を身体に当ててくださる風景が広がりました。

 

「勢い」だけが全てではない

 

じっくりと流れるえみおわすの空間を見ると、その質をまざまざと思い知らされるのです。

 

かくいう私も欲しい衣服がありすぎて、決めきれずにいます。あれもこれもと欲張りになる。

 

けれども、日常と非日常の境目を曖昧にしてくれる温かい国の香りを纏うえみおわすの服には、
きっと欲張りになっても後悔しない「確かさ」と「柔らかさ」があります。

私は6年ほど前から3年間ほど、よく東南アジアを1人旅していました。
なかでも北タイは大好きで、チェンマイやチェンライでお世話になった方々を思い出します。

 

ある時、村わたを紡ぐカレン民族の村を案内してくださる女性に連絡をして、たった1日か2日ほどご一緒したのですが、
えみおわすの衣服を見ているとその日の光景が鮮やかに蘇ります。

 

腰おりをしたり、藍の甕を手入れしたり、黒檀の美しい黒を干したりするメーたちの顔が浮かぶのです。

 

同じ村かは分かりませんがえみおわすの衣服には、そんなお母さんたちの日常と、これまでの記憶が染み込んでいるに違いありません。

3日目を迎える、えみおわす展。

 

タイに行ったことがない方も、ある方も
誰かの記憶や風土に思い馳せる心地よい時間を愉しみませんか?

 

きっと、えみおわすの服は、そんな余白を私たちにもたらしてくれます。

 

たーくさんの、鮮やかな衣服と共に、今日もお待ちしております◯

 
のせ るみ