うつしき

うつしき

「光の夢」を見て

COSMIC WONDER展「白 光の夢」
福岡の地の梅雨入りと同時に幕を下ろしました。
足を運んでくださった方々、ありがとうございました。
お届けは9月~10月頃。
選んでいただいた染め色に染まったお包みに抱かれてお渡しいたしますのでどうぞ楽しみにお待ちください。

今展はまるで光の夢を見ているようでした。

存在そのものを明らかにするような白い衣の形
それぞれの地脈、文脈のなかで生まれる宇宙からの13色
それを目の当たりにする人間
すべての掛け合わせで、かけがえのない一着が生まれる。

ゆっくり袖を通していただき
たっぷり風を含んだ裾にまどろみ
自分を高めてくれるものと、そうでもないものを感じる。

ここ数年、マスクで人の表情が見えづらくなり呼吸も浅くなり
匂いを嗅ぐことや、何かに触れることさえも遠ざかっている中で

染の色をまじまじと見て、香りが漂い、衣の生地にを撫で、素材を感じる

そんな時間は、大切なことに満ちていたのではないでしょうか。

「作り手の背景」はいまや巷に溢れているけれど
実際に身に纏い、体感し、皮膚からその情報を受け取ることが私たちにもできるかもしれない。
自身の感覚と霊性を研ぎ澄ませていく過程で。

このタイミング、この巡りで
COSMIC WONDER の夢が見られたこと、なんて幸せでしょうか。

誰よりも私自身が、今展の閉幕を一番名残惜しんでいます。
本当に美しく、気持ちの高鳴る、とびきり楽しい時間!ああ、名残惜しい。

とはいえ引き続き COSMIC WONDERの衣はうつしきでご覧いただけます。
是非この感覚をあなたとも分かち合いたいです〇
今日もかけがえのない一日を。