うつしき

うつしき

"発酵する生き方"を考える

立春を迎え、気づけば
菜の花、蕗の薹、そして梅の花など
春の草花がそこかしこに顔を出していて
一日一日と陽が延びている事を感じるようになりました。

そんな出発地点の立春を迎えた週末には
うつしきでは、一年半ぶりとなる
はいいろオオカミ+花屋西別府商店 展」が始まりました。

初日から雨にも関わらず、賑わい
まさに幸先のいいスタートとなりました。
展示は、2/12(月・祝)まで続きますので
ぜひとも足をお運び下さいね。

立春を迎える少し前のことですが
個人的に再出発したことがあります。
それは、一昨年の梅雨の時期に挫折してしまった糠床作りです!

福岡に移住してから
味噌や梅干し、らっきょう漬け、梅酒など
少しずつ自家製の保存食を作れるようになっており
一昨年にあまり知識もなく、何となくで始めた糠床作り。
ですが、時期も悪かったことや一週間ほど家を空ける事も重なり
そのままフェードアウトするようにやめてしまったのでした。

 

発酵食品の代名詞とも思っている糠床。

その後も時折、私の周りで飛び交っていた”発酵”というキーワードが頭から離れず…

ついに今年の始め、とある「発酵の仕組み」についての講座を受講することになったのです。

その講座では
私は、”自分自身の体も発酵している”という根本に気づかされ
生き方そのものと発酵が繋がっている
と思えたのです。

発酵を俯瞰してみると
発酵とは目に見えない空気が物事を変化させているように感じるのですが
目に見えない空気とは、酸素や微生物
氣や意識と呼ばれたりもする。
それを「エネルギー」だとすると、発酵とは
うまくエネルギーが入って来ること。
逆に腐敗とは、エネルギーが出て行ってしまうことになります。

私達の体も、エネルギーをうまく取り入れることで元気になるし
エネルギーが出て行き、不足することで病気になるとも言えます。

そうやってみると
私達の体も、あらゆる物質も「エネルギー」によって生かされていることに気づかされます。

エネルギーとは、レゴブロックのようなもので
小さなレゴブロックひとつひとつを組み合わせたものが、物質(私達の体や目に見えるもの)です。
そのひとつひとつに善悪はなく、それぞれに特性の違いがあるだけなのですが
「発酵」という観点で大事なのが、自分と同じ種類のレゴブロックを集めるということなのだそう。

“波長(周波数)が同じ人同士が集まると
自然と楽しくなって、場が盛り上がる”
という経験が誰しもあるかもしれませんが
発酵とは、まさにそんな状況。

同じ周波数のレゴブロックを集めるということを、発酵食品で考えると
「自分の常在菌を食べる」ということだと知り、そこで私の糠床作りにスイッチが!
俄然やる氣に (笑)
やはりそういった仕組みを知ることで
意識が変わるから面白い!

それ以来、一日2回の糠床時間が
魔法みたいにも感じてしまうのです。

普段、何気なくしていたおむすびや手巻き寿司も
自分の手から常在菌を運んでくれる
素晴らしい文化だなと思う。

小野家の末っ子、1歳4ヶ月のおとちゃんは
近頃、食べ盛りで
テーブルや床に落ちた麺やごはん粒まで残さず平らげたかと思えば
3歳のお姉ちゃん、むっちゃんと一緒にミカンを皮ごとかぶりついていたりする。

以前なら”落ちたものだから”と取り上げていたかもしれないし

余程汚れていたら別だけれど
これも常在菌を取り入れ、自己免疫力を上げるための大事な儀式のように思うと

微笑ましく見えてしまうのです。

ここ数年は、ウィルスの流行で
除菌、除菌と言われてきた私達ですが
それは逆に自己免疫力を低下させて来てしまったのでは、、、と
あの騒動に疑問を感じてみたり。
(これは、ひとつの考え方としてですが)

けれども、そんな事があったからこそ
日本の保存食の素晴らしさを大事に残して行きたいと思うのでした。

 

ちなみにマイ糠床は、うつしきでもお取り扱い中の
市川孝さんの焼締め壺。
これで一段といい発酵をしてくれている気がしてしまう (笑)

糠床に限らず、暮らしの中でできる”発酵”
今後も深めて行きたいと思っています。

 

今週も発酵する一週間を♡

 

たのうえまりこ