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今、いちばん身体が面白い

yasuhide ono

yasuhide ono

Jewelry designer / utusiki owner
今、いちばん身体が面白い

 

毎日が恐ろしいほど早く過ぎていく。

ついこの間、中国・上海でギャラリーの柿落としとなる展示をしていたはずなのに、もうずいぶん前のことのようだ。

 

夏休みに入り、小中学生チームが家にいるので、どこか曜日感覚が薄くなる。

冷蔵庫の食材の減りは早くなり、我が家は人数が多いので洗濯機は一日に二、三度回る。部屋にはランドセルや水筒が並び、家の中にはいつも誰かの気配がある。


長男は中学三年間を吹奏楽部に費やし、先日最後の発表会を終えた。

朝早く家を出て、帰ってくるのは日が暮れてから。休日も学校へ向かい、三年間、ほとんど毎日のようにトランペットを吹いていた。

勉強はからっきしだが、好きなことになると驚くほど集中する。


長女は友達の影響で中学受験をすると決め、日々の習慣に組み込まれたかのように机へ向かう。

問題集を開き、短くなった鉛筆を持ち替えながら、毎日少しずつ進んでいる。

同じ家で育っていても、選ぶ道はこんなにも違う。

 


自分はというと、相変わらず山へ登り、朝は走っている。

先月のトレランに引き続き、来月末には人生二度目となる北海道マラソンを走る予定だ。


最初にフルマラソンを走り終えた日は、もう二度と走らないだろうと思った。

それくらいきつかった。それなのに、また走る。

もう、自分でも理由はよくわからない。

大会をスケジュールに入れればきちんと練習するし、せっかく買ったんだからウェアもちゃんと使いたい。そんな単純な理由もある。

でも最近は、それだけでは説明できない気がしている。

朝、まだ町が寝静まっているうちに走り始める。

最初は身体が重い。呼吸も浅い。

それが三十分もすると、足は勝手に前へ出て、呼吸は深くなり、余計なことを考えなくなる。


山も同じで、汗をかきながら登り、尾根へ出る。風が吹く。

それだけなのに、頭の中にあったものが、少しずつ静かになっていく。

考えを整理しているというより、身体が整うことで、考えのほうが勝手に並び替わっていく感覚がある。

 

 

 

昔は、頭で考えてから身体を動かしていた。

今は、身体を動かすと頭がついてくる。

順番が逆になった。

だから仕事の感じも以前と変わった。

展示が近づけば毎日手を動かし、作品をつくる。

考えてからつくるというより、つくっているうちに考えが形になっていくことのほうが多い。

身体は、頭の命令を待っているわけではないらしい。

歩けば歩くほど、走れば走るほど、手を動かすほど、自分という人間が少しずつ整っていく。

 

振り返ってみると、今が人生でいちばん身体の調子がいい。

それが日々更新されていくような感覚がある。

若い頃より速く走れるわけではない。

特段力が強くなったわけでもない。

でも、自分の身体を信じられるようになった。

どこまで走れるか。

どこまで歩けるか。

あと少しなら頑張れることも、今日は休んだほうがいいことも、前より身体が教えてくれる。

それは年齢を重ねたからというより、ようやく身体の声を聞く時間を持つようになったからなのかもしれない。

 

 

 

今週末からは長野松本にあるギャルリ灰月で展示が始まる。

子どもたちは新潟のおじいちゃん、おばあちゃんの家へ向かう準備をしている。

自分は作業部屋で、今日も展示前最後の追い込み制作をしている。

山へ行くことも、走ることも、作品をつくることも、暮らすことも。

どれも特別なことではない。

ただ、この身体を使って今日を過ごしている。

それだけで、今は十分に面白い。

 

 

うつしきでのガラス作家 西垣聡さんの展示も昨日で終了しました。

九州初めての展示にお越しくださった方々に改めて感謝を。

オンラインでの販売は30日までとなります。

ご縁のある方は是非チェックしてみてくださいね。

常設でも並んでいるので、実物を見たいという方はこの機会に!

 

さぁ、今週はどんな週になるだろうか。

ハッピーラブレボリューションな週の始まりを♡

yasuhide ono

yasuhide ono

Jewelry designer / utusiki owner

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