コンテンツへスキップ

分かち合い

小野家5人の子どもとの奮闘記 / 賑やかな日々とうつしきのこと/ 土日はうつしきのお店番
分かち合い

「きんは

 水がすくない すごくしょっぱい

 すごくあまい すごくつめたいところがきらいなんだよね?」


夏休みのとある日のお昼ご飯に

小学一年生の次男から質問がありました


よく知ってるね〜というと科学の本に書いてあったというのです


それからちょこちょこ台所に来ては

ジャムって甘いから腐らないの?

とか

水はそのままだと腐るの?

と質問攻めに…

確かに台所は実験室みたいで面白いかもしれませんね


腐敗と発酵は紙一重

“ひと”を基準にそう呼ばれているだけで

微生物にとっては単なる生態活動でしかないのですが

そういうことを考えるようになったのもつい最近のこと

子どもの頃から見えない菌を意識すると面白いかもしれません

 

 

月に一度の愉しみ、講師岡本よりたかさん、あやさんをお呼びしてうつしきでおこなっている『つちとて』の講座


いつもこの時間は目から鱗が落ちる体験をしており

日々忙しなく過ごしている中で

じっくり畑や土のこと、虫やこの世界のことを考え

目の前の衣を縫うことに集中する貴重なひとときであります


先日、岡本さんが作った4年モノ醤油でご飯を食べたら

微生物たちの生きる力が身体にするっと入り喜んでいるのを感じました

最近めっきり、発酵ものを作れずにいたけれど、また作りたい、そんな思いが沸々と湧いてきています


その岡本さんが先日『日々、発酵くらし 』を出版

うつしきで昨日、記念講演会をしていただきました。


なぜ自給農を伝えているよりたかさんが、発酵についての本を出版したのか。

その本の内容を紐解く愉しい会。

米糀の説明をして、「ね、これだけ。簡単に米糀つくれるでしょ」

と言われると、自分でもできるかも!と、発酵のことを子どもたちに伝えられたらなと思いました。

よりたかさんには醤油作りのWSを

うつしきで今年11,12月あたりにしたいとお願いしましたので気になる方、お愉しみに。


ひとは死後、身体は微生物によって分解され、その過程で二酸化炭素が放出され、空気中に戻り、地球の大気の一部になると講演会で言っていた言葉

そして著書で地球上に生きている生命体は、すべてが分かち合いながら生きていると言っても過言ではありませんと書かれていてあったその言葉がすんなりと入ってきたのは

 

自分がずっと心に留めている

色即是空 ( 色である”わたし”は空である)

空即是色 (空即ち色である)

根底においては私も動物も草の命も全部繋ぎ目がないとする

自他一如を説く仏教の教えと繋がるからだなんだと思いました

 

分かち合うということは分けらているものを知っていてくこと、助け合っていくこと

分けられていると感じるものも、助け合うことで、境界を越えて結びつきを生む

それは人間関係だけに言えることではなく、畑を前にすると微生物をはじめとする様々な生命とわたしたちは共に支え合っていることを感じるから挫折をしながらも続けようとするのだろうとあらためて講演会を聞いて腑に落ちたのでした

 

さて、今日から学校が始まり、長い夏休みもおしまい

うつしきでは 企画展「こぶつ、こうぶつ」展が9月1日までとなります

きらきらと輝く結晶体の集まりとどっしりと構えた古物が共に並ぶ対比が面白い空間となっております

どうぞ足をお運びくださいね〜

 

今週も佳き一日を○


 

小野家5人の子どもとの奮闘記 / 賑やかな日々とうつしきのこと/ 土日はうつしきのお店番

Related Articles

いつもの台所と食卓

いつもの台所と食卓

暑い暑い夏の午後 西向きの出窓に沿ってシンクと調理台がある我が家の台所はこの時期、山に陽が隠れるまで眩しい光が射して、ひとたび火をつけたらサウナのよう  ...

もっと見る