おむすびと日本の美しい感性

田上 真理子

爽やかな五月
庭の欅がたっぷりと葉を生やし
気づけばたわわな実をすっぽり隠すほど、梅の木も緑と赤の葉で覆われてきました
そんな生命力溢れる植物達から、今日もわたしたちは
目から美しさを
耳から雨や風の音を
鼻から緑の香りを
口から大地の味を
沢山の恵みをもらっていることを目一杯感じられる季節ですね
今年も土に水が張られ、神事の如く苗が並んだ田圃に
感謝と豊穣を願わずにはいられません
先日うつしきで第一回目が開催されました
“つちとて講座”
環境活動家 岡本よりたかさん・岡本あやさんを講師にお迎えして
半年間、暮らしの中で自給的な暮らしを取り入れるための知識と知恵を学びます
その中で、私は皆さんの賄い担当として参加させていただくことになりました
今年になって、わたしの中にふっと湧いて来た
“おむすび”というキーワードから
今まで学んで来た見えない世界、カタチなきものが点で繋がり
おむすびは、手から祈りを込めて届けることができる素晴らしい料理だと感じ
今回の賄いでもおむすびをメイン料理としました
おむすびというキーワードがやって来たとき
「その昔、日本はお米を”神の化身”として大切に育てて来た」という話を思い出していました
先日、家族で神社巡りをした時のこと
とある神社の拝殿にも「米」という文字が様々な書体で記されたものが祀られてあり
その話も妙に納得してしまった瞬間でした
諸説あると思いますが、やはり昔の日本人の感性って美しいなと思います
そんなお米が、このところ入手しずらくなり、購入制限もある中で
お米をメインにした食事を提供させていただけることは本当に有り難く、農家さんへ
改めて尊敬と感謝の気持ちが湧いてくるのと同時に、自分自身も自給的暮らしを深めたいなと思うのです
「自給自足」をすぐに始めるにはまだまだハードルが高く感じてしまう
けれども、日常で少しずつでも土や植物と触れ合い、調理して口にすることなら
今までより機会を増やせるかもしれません
小さな一歩から、皆さんも始めてみませんか?
今回、農家さんからご協力いただき5月24日(土)からうつしきで開催する「eavam展示会」の会期後半に”おむすび喫茶”をさせていただくことになりました
お米が神の化身であるなら、わたしたちもまたその一部
そんな自分自身という存在を、eavamさんのスキンケアとおむすびを通して
大切に扱う時間としていただけたら嬉しく思います
うつしきに来られた事がない方でもお気軽にお越しいただけるよう
数量限定ではありますが、ご予約なしでご利用いただけますので eavam展示会の合間に
ふらりとお立ち寄り下さいね!