コンテンツへスキップ

いつしか、せいかつ

小野 佳王理

小野 佳王理

せいかつのまんなかに ただ あるもの。
いつしか、せいかつ

明日は走れるかなと、空を見る


七時を過ぎると、じりじりと太陽の光が迫ってきて、

早く家に帰りたい……
けれど、早く走れない


そんなふうに、太陽と戦っていた夏が過ぎ、今は、準備をしてもまだ夜が明けない

「早く〜!」と陽が昇るのが待ち遠しくなった

太陽からしたら、いい迷惑だ


漁師は、空や海の様子を見て、明日の天気を読むという

私には空を見て明日の天気を読むことはできないけれど、
走るようになってから、以前より空を見たり、光を意識するように


同じことを繰り返す中で、走るために空を見ていたはずが、

走る中で、空の色が変わり、稲穂が風に揺れるのを見ている


その中を走っていると、ただ、生きていることを感じる


年始から続けている刺し子も、同じようなものかもしれない

習慣にしようと頑張ったというより、ひとつ、またひとつと続けているうちに、
せいかつの一部になっていた


刺し子には、昨日の自分、一週間前の自分、一ヶ月前の自分がいる


ひと針ひと針が、生きてきた跡になっている

 


日々のせいかつを止めることはできない

起きて、顔を洗って、洗濯機をまわして、ご飯を食べる


同じことを繰り返しながら、その中でどれだけ自分が生きていることそのものに
触れられるだろう


きっとそれは、「わたし」が意識を向けなければ見えてこないものなのだと思う


せいかつのまんなかには、過ぎてゆくものばかり

そのまわりに、いつも生きることがある

 


昨日まで開催していた「川井有紗展」

植物や鉱物を使ったアクセサリーの作家から、唄、ギャラリーのオーナー、
そして現在は絵描きとして活動している有紗さん


3回目となる今回の展示で、その変わりゆく姿を見てきました

有紗さんはいつも、「今」を表現したくて、「今」を生きたくて、

その気持ちが強すぎるほどに、つくっては手放し、またつくることを繰り返してきたという


「いま」をごまかさずに受け取り、まっすぐ向き合う。

その生き方に、私をはじめ、多くの人が心を動かされるのだろうと思います


これから深めていきたいという新たな心の芽生え

2年後の展示が今から愉しみです


本日月曜日は撤収のため、うつしきはお休みですが

本日より京都では、企画展「野良藝 展 其ノ一」がgallery gobanguraにて4日間開催されます

ダブル小野、ダブル㓛刀による新しい活動〜!


お近くの方は、ぜひ足をお運びくださいね


今週も佳き佳きせいかつを◯




 

小野 佳王理

小野 佳王理

せいかつのまんなかに ただ あるもの。

Related Articles

この世界に響くもの

この世界に響くもの

朝晩の空氣がぐんと涼しくなり、あんなに降らなかった雨は 時に強い風と共に、大地を浄化して 新しい季節に移り変わる準備でもあるよう。 わたし自身も、先週は...

もっと見る