うつしき

うつしき

細胞の喜びを感じて

雪国で暮らしていた頃は節分が終わると、いよいよ厳しい冬が来る節目だったような気がしますが、九州では春の息吹きを感じる。

 

我が家にはピンクの巻き髪のお茶目な鬼がやって来て2歳男児が悲鳴をあげ大変でしたが、
晴れやかな夕日、星々が輝く空を見て、心も身体も喜んでいるようでした。

… というものの、先週の日曜日にわたしは乳腺炎になり発熱。寝込むほどの体調不良に。

 

久しぶりの高熱、もう…身体のあちらこちらが痛い。足の裏まで痛い…身体ぼろぼろじゃないか、と改めて自分の身体の声を聞いた2日間でした。

 

最近、うつしきの皆んなから”身体”という言葉を頻繁に聞くかもしれません。

 

うつしきでは朝礼に体育を1時間弱取り入れているのですが、始めてから数ヶ月経ち、各々が精神面と肉体面で変化を感じ始めているようです。

 

皆んなの顔つきや思考が少しずつ変わってきているのを側で感じる日々。逆立ちに蹲踞、時に力士ポーズ…
窓硝子に映る顔はきっと真剣で必死でしょう。(見る余裕はない 笑)

 

目の前のすべき事をただするだけ。

 

少しだけ子どもの頃の感覚に戻ったように感じるこの体育の時間がわたしは好きです。

日常での変化はきっとこの時間が少なからず影響している。

 

例えば、わたしは1日3食を2食にしてみたこと。今までずっと3食きちんと食べていたのですが、
夫が朝食を食べなくなり、わたしも徐々に減ってゆき、食べなくても大丈夫なような気がし始めました。

 

そもそも細胞は飢餓状態に陥ったとき、自らの古い細胞の一部を分解し栄養に変え、
新しい細胞に生まれ変わるオートファジーという仕組みがあるそうです。
 

そのオートファジーは栄養が十分ある状態では働かず、空腹の時間が必要とのこと。
むしろ、空腹の時間がないと古くなった細胞が溜まっていく一方で不調や病気の原因になるみたいです。

 

面白いなぁと思い、今なら出来そうな気がしたので、朝食を抜き、就寝を含めた16時間を空腹の時間にすることにしてみました。

 

ちょうど体調を崩す3日前から始めた為、寝込んだお陰で無理なく1週間が経ちましたが、すぅっと身体が動く感覚が。

 

特に食事内容は変えていませんが、全ての食事において適量が分かるようになり、食べすぎは今までよりもずっと身体への負担を感じるようになりました。

 

夫に2食をお勧めされても頑なに”わたしは無理!”と思っていたけど、ちょっとしたきっかけとタイミングで変わるもの。

 

じわじわと身体の内側から細胞たちが変わっていく小さな変化を愉しみたいと思います。

 

来週は太田美帆さんのレコーディング、その週末からは陶芸家 福村龍太くんの展示が始まります。
美帆さんの美しい声に、福村くんの美しい器。身体も心もゆるめて、聴いて、触れて。

 

どんな時も細胞から喜びを感じ、ここちよく動きたい。

 
小野 佳王理