おはようございます。
8月に入り、縁あって近所の蓮農家さんのお手伝いをさせてもらっていました。
朝陽が昇るころにはじまりだんだんと陽が高くなっていき光のトーンで景色が刻一刻と変化する。
神秘的な蓮畑を見ているだけで今この瞬間に居られて幸せ と感じます。
お盆までの2週間ほど、同じ一日はまたとないその時しか逢えない景色。
まるで桃源郷のようで、何度も心動かされます。
その足元には身動きを阻む泥田。
農家の彼女は泥だらけになりながら一本一本美しい蓮を採る。
ぎゅっと固い蕾もあれば、空気をのみこみ花びらがこぼれ落ちそうにひらいているものも。
その奥には鮮やかな黄色の実が覗いている。
蓮は花と実と根が同時に存在する特異な植物。
泥の中で茎をのばしながら育ち、綺麗な花を咲かせる不思議な植物。
゛泥より出でて、泥に染まらず゛
仏教ではそんな蓮のように清浄と不浄が混沌と存在する世の中から悟りを見出すことを教えとしている。
視点を変えると濁った泥水にはたくさんの栄養が含まれていてだからこそ美しい花を咲かせることができるのかもしれません。
今年は採れたばかりのふんわり可憐な蓮をお供えしてお盆を迎えることができました。
お盆をすぎ熱を帯びたむっとした空気が和らぎ
ほんの少し秋の気配を感じるようになりました。
和歌山のens、大分のsceneでのyasuhide ono展で小野家の皆は旅へ。
久しぶりに会うこどもたちの目線が随分と高いところに。
雨のあとの植物のように短期間でぐんと伸びていました。
ちょっと見ない間に驚くほど成長する夏の不思議。
見た目だけでなく身心共にそれぞれにたくましく成長を遂げているのだろうな、と見習いたくなります。
sceneでの展は9月3日まで続きます。
はじめての試みで庭師gibetaさんによる空間演出での装身具の展。
写真で見るだけでは想像及ばない世界が広がっているのだろうなあとわくわくします。
週末26、27日は再び小野家が在廊するかもですよ。
ぜひお運びくださいね◯
それでは今日も今日だけの素晴らしい一日を。
小西 紗生