インタビューをして、文章を紡ぐということを始めて、気づけば数年以上経ちます。
展示会を行った方々に取材を行っている「対 話」ページ内では、記事数も30本以上を超え、先週には福村さんと占野さんの記事を公開。
sardexkaさんのインタビュー記事を絶賛編集している途中に書いているこのブログ記事。
こうして取材を重ねる度に、煩悩にあふれたぼくの価値観も徐々に変化していきます。
作業場に出向き、作品ができるまでの過程を間近にしながら取材を行い、その土地での等身大な暮らしに触れるたびに、こんな贅沢な時間はないなと。
と同時に、毎回この過程を文章としてまとめることはできるのかと、大げさに言えばプレッシャーとの闘いでもあります。
取材に置いても課題をあげればキリがありません。はじめましての方々に、緊張人見知りマックスで臨んだら、その緊張は相手にも伝わるもの。
立ち振舞いや取材の流れなど、考えないといけないことはたくさんあります。
葛藤や過程を短い言葉で伝えるなんておこがましいという気持ちもありますが、自身が受けた感動を、記事として熱量高く伝えることができるか。
そうしたことが毎回問われていると思っています。
取材した内容を記事に書くというのは、文字起こしをして、何度も読み直し、構成をまとめていくという大まかな流れがあります。
作家さんとは打ち合わせ・台本なしの、即興性が求められる毎回の現場。
どのような仕上がりになるか分からないまま、文字起こしした取材内容を読み返すと、会話中に重複する言葉がでてきたりします。
今回インタビューした福村さんでしたら”挑戦”というキーワードだったり、ある方では”暮らし”という言葉だったり。
潜在意識は行動に現れ、その行動からは自然と言葉が生まれてくる。
そういった予め意図したものではない自然な言葉が、偶然性の中から生まれたとき、編集している瞬間に感動することが多々あります。
何かを一筋に作り続けた人の言葉には、細かい随所に美意識や信念が伝わります。
その想いは読んだ人に伝播していき、日々の糧を与えてくれる。そんな想いで、これからも取材に臨んでいきたいです。
3月も更新予定が沢山あります。太田美帆さんのニューアルバム「嬉々」のインタビュー記事や、
20日からはじまる「えみおわす 展」の記事を公開予定です。
今週には4月に開催される東北・仙台のいびつさんへの取材など、しっかりとみなさんに届けることができるよう日々精進していきます。
うつしきのYouTubeチャンネルより更新予定の取材映像と共に、どれも楽しみにしてもらえると嬉しいです。
今週も学び多い日々を過ごしてきましょう◯
小野 義明