うつしき

きっかけの連鎖

冬の間にエネルギーを蓄えてむくむくと伸びをして起き上がるうつしき。
4ヵ月ぶりの企画展示は、同じく福岡に拠点を構える陶芸家 福村龍太展

 

雪の日から一転して、両手をいっぱいに広げるように太陽の光がみんなを照らす初日を迎えました。
福村さんの人柄そのものみたいな気持ちの良い晴天。

 

オープンの扉を開けた先に並ぶわくわく待ち望んでいるお客様の顔に嬉しくてうっかり泣きそうになりました。
終日皆さんの熱量がずんずん伝う時間。
大爆発な始まりを有難うございました!
大袈裟ですがこの場所で起こることが奇跡にも見え、
携わるすべての人の経験が集まった今の結晶だと思ったのです。

展示前の予告として公開された映像対話を介した福村さんの言葉から、
あるきっかけを元に自由な作品作りへの追求へと向かっていったことを知りました。
そこから幾重にも重ねられた経験の上の゛今゛がうつしきに広がっていて
350点もの圧巻の作品群が景色をつくっています。

 

そして道に迷いながら辺鄙な場所にあるうつしきを目指して辿り着いた皆さんが、
作品と出逢い自身だけが持つ感覚でこれから共に過ごしていく。
そんなシーンもまた、誰かにとっては重要なターニングポイントとなるきっかけになるかもしれません。

 

展示のはじまりの二日間に開催された珈琲占野の喫茶。
私たちも特別にふるまってもらいました。
自身が焙煎して淹れる珈琲はもちろん、
道具や所作を大切にする占野くんの供する世界はお点前という言葉がしっくりくる。
ずっと前に出逢った福村さんのぐい呑で珈琲を出したい思いが
今のスタイルのきっかけのひとつともなっているそう。
これから更新される珈琲占野の対話にてもっと深くお話を伺えますよ。

次の週末2/27(土)、28(日)にはsardexkaさんによるお食事会が待っています。
まだ若干名お席がありますので迷われている方は思い切って踏み出してくださいね。
すべてのお料理を福村さんの器で味わえるそうです!

 

今回の映像の中でも流れている音楽は太田美帆さん。
作り手を鼓舞してくれるような存在感に全身喜びを巡らせてもらっている感覚になります。
現在うつしきでレコーディングしたての新しいアルバムが進行中です。
1曲1曲が生まれるのを傍で体感させてもらって、
私はゆりかごに揺られ安心の中に包まれている錯覚を感じました。
こちらのリリースも愉しみに待っていてくださいね。

大きな時間の軸の中で人が出逢うきっかけは行動ㇸと繋がり、
おしまいのない糸に数珠玉を重ねるようにいくつも連なって次へと作用されていく。

 

うつしきを見つけてくれた皆さんと、そんな風に繋がっていくことが出来たらと願っています。

 
小西 紗生