私の学びは、身体に落とさないと、解らない。
言葉だけで解ったフリをしても、いざ!というときに、身についていないことが殆どだ。
痛い目をみないと、わからないことも沢山あった。
そう思うと、インドでの学びは私に合っている。
インドでの日々は、五感を使う。
レストランで仕込みに入らせてもらったとき、ホームステイ先のお母さんと食事を作るとき。
少しのマラヤーラム語やタミル語と拙い英語で会話しながらメモを残す。
香り、タイミング、少しの味見、音…
感覚を研ぎ澄ませていないと、見逃してしまう。
頭でごちゃごちゃと考えるより、目の前で起こることをそのまま、身体に入れる。
人それぞれ言うことも違うし、レシピも違う。
そこから夫が選んで、TANEのレシピを作り上げていく。
今でも仕込み中に、インドの街角やキッチンの風景が浮かぶ。
感覚や湿度、匂い。
あの日々が、私たちを形作ってくれている。
また、精神面でも恩恵を受けている。
感情を出すのが上手なインド人たちのおかげで、佳い子で居なきゃと思って抑制していた感情がどんどん出てくる。
騙されては怒るし、抱き合って感謝するし、
祈る人々の姿を見ては、涙が出た。
自分のことを知っていく過程もまた学びであると教えてもらった。
では、学び続ける日常をどう作っていくか。
ついつい目標達成ばかりに向いてしまう意識を、過程におとして、日々こつこつ、在りたいと思う。
すぐ出ない結果や望まない結果に、落ち込んでしまうことも多いけれど、それもまた自分を知るための一歩だと思って、観察して過ぎ去るのを待つようにした。
学ぶことが楽しいときもあれば、義務のように感じていまい、逃げ出したくなることも、よく、ある。
そして、逃げた分のツケは、後からちゃんと絶妙なタイミングで回ってくる。
そうしたら、降伏という感覚に近いのか、覚悟を決めて学ぶ。
時期を待って用意してくれるような計らいに、初めから決まっていたのかな、とさえ思う。
面白いものだ。
そう繰り返す日々の中で、今どう思っている?と振り返り、自分に聞いてみる。
そのときの気持ちを受け入れて、選択し、掴みにいきながら、目の前に来たものを有り難くいただきたい。
今回の学びの場では、輝く皆さんにパワーをいただいた。
アレルギーを持つ方の為、家族が体調崩したときの為、お母さんたちの学ぶベースには愛と好奇心があった。
子どもたちの真っ直ぐな質問もとても嬉しかったな。
皆さんの学びを求める姿は美しかった。
私も多くの学びをいただきました。
来てくださって、本当にありがとうございました。
早速お店に来てくださったり、作ったよ、と連絡いただいたり。
こうして繋がるご縁がとても有難いです。
人の数ほど学びがあります。
同じタイミングでこの星にいる皆さんと、これかも色んな学びを共有していけることを楽しみにしています。